【第8回】乾燥と寒暖差に悩むキーゼルバッハ─冬の鼻血物語

健康コンディショニング

乾燥と寒暖差に悩むキーゼルバッハ─冬の鼻血物語

私は鼻の奥に潜む小さな存在

鼻の奥、暗くて狭い空間の中で、私は静かに存在している。名前は「キーゼルバッハ部位」。控えめで目立たないが、実はとても繊細な場所だ。細かい血管が網の目のように広がり、私がしっかりと守っている。しかし、冬になると話は別だ。寒さと乾燥にさらされ、私はいつも以上に傷つきやすくなってしまう。

冬場に鼻血が増える理由

冬になると、空気はぐっと乾燥する。暖房の効いた室内は湿度が下がり、私の表面の粘膜がカサカサになってしまう。この状態では、ちょっとした刺激でもすぐに傷つき、赤い涙を流すことになる。さらに、外の冷たい空気と室内の暖かさの温度差が大きいと、血管が急激に収縮・拡張を繰り返し、その負担に耐えきれず出血してしまう。

ある日、私はまた突然の衝撃を受けた。鼻をかむときの力が強すぎたのだ。「やれやれ…」とため息をつきながら、赤い涙を流す。こうして、また私の仕事が増えていく。

「冬の鼻血」高齢者や子どもは要注意

冬場の鼻血は、大人だけでなく高齢者や子どもにも多い。特に高齢者は血管がもろくなりやすく、高血圧や糖尿病を抱えている人も少なくない。そのため、一度出血すると止まりにくいことがある。また、子どもは鼻をほじる習慣があり、それが鼻血の原因になりがちだ。乾燥している冬は粘膜が傷つきやすく、ちょっとした刺激でも出血してしまう。

「冬に入ってから、鼻血の頻度が増えたな…」そんなあなたは、乾燥対策が必要かもしれない。

「興奮すると鼻血が出る?」──本当のところ

昔からよく言われる「興奮すると鼻血が出る」という話。実は、これは大きな誤解だ。確かに興奮すると血圧が上がるが、それだけで鼻血が出ることはほとんどない。むしろ、冬の乾燥や鼻の刺激が直接の原因となることが多い。特に寒暖差が激しい季節は、血管への負担が増し、鼻血が出やすくなるのだ。

冬の鼻血を防ぐために

では、どうすれば冬の鼻血を防げるのか?ポイントは「乾燥対策」と「鼻への優しいケア」だ。

  • ✅ 加湿器を活用し、室内の湿度を50〜60%に保つ
  • ✅ 寝る前にワセリンを薄く塗り、鼻の粘膜を保湿する
  • ✅ 鼻を強くかまない(ティッシュを使うときは優しく)
  • ✅ 冷たい外気を避けるため、マスクを活用する

これらを実践するだけで、鼻の粘膜が保護され、冬場の鼻血を減らすことができる。

鼻血が出たときの正しい対処法

万が一、鼻血が出たときは、次の方法で適切に対処しよう。

  • ✅ 鼻の穴を両側から軽くつまむ(5〜10分間)
  • ✅ 頭を下に向け、血を飲み込まないようにする
  • ✅ 鼻を冷やして血管を収縮させる(氷を使うと効果的)

間違っても「上を向く」「ティッシュを詰める」などの方法は避けてほしい。これらは逆効果で、止血しにくくなる原因になる。

鼻血を止めているイメージ

「冬の鼻血」が続くときは病院へ

普通の鼻血であれば、正しく対処すればすぐに止まる。しかし、冬に頻繁に鼻血が出たり、一度の出血量が多かったりする場合は、何かしらの病気が隠れている可能性がある。特に、高血圧や血液の病気がある人は注意が必要だ。「いつもと違う」と感じたら、早めに耳鼻科を受診してほしい。

冬の鼻血と、私の願い

私はキーゼルバッハ部位。冬の寒さと乾燥の中で、あなたの鼻を守っている。でも、乾燥が続くとどうしても傷つきやすくなり、赤い涙を流すことになる。だからこそ、あなたには「冬の鼻血」の原因を知り、できるだけ優しくケアしてほしい。

鼻血は厄介なものだと思われがちだが、実は体からの大切なサイン。乾燥や寒暖差の影響を最小限に抑えることで、あなたの鼻は快適に過ごせる。冬の鼻血が気になるなら、今日から加湿と優しいケアを始めてみてほしい。

次に鼻血が出たとき、少しだけ私のことを思い出してくれたら嬉しい。そして、正しい方法で優しく対応してくれたら、もっと嬉しい。

鼻血の対処法について、より詳しい情報は日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会の記事をご覧ください。

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